福永タカシ/筋肉党のブログ

2001年より大手フィットネスクラブで勤務し2005年よりフリーランスパーソナルトレーナーとして活動を始め、活動施設のトップセールスを記録する。2010年にパーソナルトレーニングジムを創業し法人化。3店舗出店する。代表取締役を経て事業譲渡。2021年~「FIT LOOP」ヘッドパーソナルトレーナー。パーソナルトレーナー福永 タカシがトレーニングに役立つ情報、日常で感じたことなどを綴ります。

こじるり筋トレ卑下発言について思う

こんにちは!

パーソナルトレーナーの福永崇です。

 

今ネットで炎上しているタレントの小島瑠璃子さんの筋トレ卑下発言について書きたいと思います。

 

ご存知でない方もいらっしゃるかと思いますので経緯を書きますと、小島瑠璃子さんがSNS上で

「筋トレって、世界で一番意味がわからない。努力の方向が、筋トレじゃなくて筋肉がつく何かをやればいいと思う」

ラグビーやってて筋肉がつく、とか、格闘技やってて筋肉がつく、っていう方が好き。見せるためだけの筋肉じゃなくて使える筋肉持っとけよって思う。」

「なにかあったときに人の役に立つ筋肉の方がよくない?」

「見かけだけのムキムキ」

と発言したという事件です。

 

まさに筋トレ愛好家からしたらめちゃくちゃショックな内容です。

こじるりファンの筋トレ愛好家だったら筋トレモチベーションダダ下がりですよね....。

 

率直に感じたのは小島瑠璃子さんが筋トレに対して誤解による偏見を持ってしまってるんだなーと感じました。

ラグビーやってて筋肉がつく、とか、格闘技やってて筋肉がつく、っていう方が好き。見せるためだけの筋肉じゃなくて使える筋肉持っとけよって思う。」

この発言を見てわかるのはスポーツ競技で自然に発達した筋肉は「自然」筋トレで作った筋肉は「不自然」という感覚をお持ちなのかと感じました。

実際にはほとんどのスポーツ競技で筋トレををはじめとしたフィジカルトレーニングにノータッチの選手の方が少ない位というのが実状なんですよね。

また、「使える筋肉」というの言葉自体の定義があいまいですよね。

各々、個人でどうとでも取れる言葉です。

何によって使えてどうであったら使えないのか?

 

筋肉は筋断面積(輪切りにした面積)が大きいほど比例して筋力(筋肉が発揮する力)は大きくなることが知られています。

少なくとも筋肉の発揮するパフォーマンス要素として「筋力」に限って言えば筋トレやった方が筋トレ始める以前より「使える」ようになってると言えるのではないかと思います。

 では「筋力」が向上すれば即スポーツパフォーマンス向上に必ずしも直結するかというと、それはまた別問題でそれぞれのスポーツ競技の様式、特性によっても違い、影響を与える要素が大きい競技もあれば影響が少ない競技もあるでしょう。また、たまたま選手個人のウイークポイントが「筋力」であったのであればスポーツパフォーマンスへの好影響も大きいということもあるでしょう。

以前、あるボディビルダーの方が「ボディビルで作った筋肉って使えないんでしょ?」と言われてその場で「そんなことない!使えるんだ!」といってバク宙して見せたという話を聞いたことがあります。笑

これもまたバク宙ができたから「使える筋肉」なのか?

という疑問が出てきます。

また目的によって使えてるか使えてないかは決まります。

ボディビルダーにとって極限まで筋肥大した筋肉はコンテストで勝つために必要な

「使える筋肉」でしょう。

短距離ランナーにとって100mを全速力で走るために必要な範囲で発達した筋肉は「使える筋肉」なのだと思います。

 

つまり「使える筋肉」という言葉自体が使う人間のイメージに支配された言葉なんですよね。よって何らかの目的をもって筋肉を鍛えている本人にしか「使える筋肉」か「使えない筋肉」かは判断できないということなのだと思います。

 

話を戻しますと小島瑠璃子さんの頭の中にある「使える筋肉を持った人」のイメージとボディビルダーのイメージが合致しなかったということなんですよね。

 

小島瑠璃子さんがたまたま見たボディビルダー画像がロニー・コールマンだったら・・・

 

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「アイアンマンジャパンより出典」

今回の発言に繋がってしまったのかもしれないですし・・・。(女性受けや一般受けしにくいのではないかという意味で。決してボディビルダーを否定しているわけではありません。汗)

 

たまたま見た画像がマーク・フィットあたりだったら・・・

「TRIMMEDANDTONED.COM」より出典

小島瑠璃子さんも「筋トレやる人かっこいい!本当にリスペクトです!重いタイヤを2つも運べるし使える筋肉!!」

なんて言ってたかもしれないですよね。笑

 

このように人は自分の第一印象や価値観で好きor嫌い、良いor悪い、かっこいいorかっこ悪い、快or不快を決めちゃうし、ちょっとしたことで印象も変わるので、こじるり発言に過敏に反応しなくてもいいんじゃないかなと個人的には思います。

 

ただ「筋トレって、世界で一番意味がわからない。」という発言はもったいない気がしました。

 

誰しも興味の対象や価値観というものは違っていて当たり前で、他人の趣味や価値観に共感できないことはありますよね。

その共感できないものにも理解をしようと努力してみる。

なぜこの人はこの物事に興味があるのだろうか?この物事にどういう面白さがあるのか?

理解しようとすることで自分の世界を広げることにも繋がるし、その人を理解しコミニュケーションを円滑にすることにもなってくると思うのです。

 

昨今、著名人のSNS上での失言やメディア出演時などの公の場での失言に共通するのは

自分の価値観は正しく常識的で(否定されない、炎上しない)そして多数派であるという過信によって起こっているように思います。

 

これだけSNSなどが発達した世の中なので各々の様々な価値観は実名匿名問わず表出化しています。多くの人に知られた著名人の方にはマイノリティの方への理解や様々な方の価値観を理解する「共感力」が重要な時代なのだと思います。

 

また書きますね!