福永タカシ/筋肉党のブログ

2001年より大手フィットネスクラブで勤務し2005年よりフリーランスパーソナルトレーナーとして活動を始め、活動施設のトップセールスを記録する。2010年にパーソナルトレーニングジムを創業し法人化。3店舗出店する。代表取締役を経て事業譲渡。2021年~「FIT LOOP」ヘッドパーソナルトレーナー。パーソナルトレーナー福永 タカシがトレーニングに役立つ情報、日常で感じたことなどを綴ります。

スタイルを良くするトレーニングのヒント

こんにちは!

 

パーソナルトレーナーの福永 崇です。

 

先日動物番組をTVで見ていたら後ろ足を怪我して使えないため、逆立ちして歩く猫の映像を見ました。

その猫は逆立ちでいつも歩いているので

 

上腕にゃん頭筋とにゃん角筋の発達に目を見張るものがありました。

ヒトで言うところの上腕三頭筋三角筋ですね。笑

 

のっけからスベッてますね・・・。

 

このように普段から使い過ぎている部位は当然のことながら、過剰に発達してきます。

 

これを作業性肥大といいます。

 

例えば、ドライバーを使ってねじ回しをたくさんやるようなお仕事をされている方は前腕の筋肉が発達します。(今は手動でねじ回しすることはほぼないとは思いますが。)

ポパイの前腕はめちゃくちゃ太いですが、多分前腕を使う作業をたくさんやっているのだと思います。

 

ポパイの職業を調べたら

水兵、ボクサー、消防士、野球選手、アニメーター、登山家、保安官、冒険家、タクシードライバー、芸術家、木こり、私立探偵、レーサー、パイロット、映画俳優、配管工、食堂の経営などらしいです。

働きものですね!

配管工とか木こりとか前腕使いそうですね!納得です!

 

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また、スポーツでも作業性肥大が起こることが多いですね。

ボートの選手の広背筋や上腕二頭筋(力こぶ)は発達していますし、レスリングの選手などは相手をつかんで引き上げる動作が多いので僧帽筋上部が非常に発達しています。

 

このように人間の身体は使用頻度が多い筋肉はその動作に適応して強くなり肥大するようになっています。

この原理を利用すれば、ボディメイクの考え方にも役に立ちます。

 

例えば、お尻下がって大腿部やふくらはぎが太くなっているようなスタイルの方は、

なんらかの理由で股関節周りが上手く使えずその代償として膝関節や足関節に頼ってしまい作業性肥大が起きているかも知れません。

 

このようなケースでは股関節の問題がクリアになって日常動作が改善されないと大腿部やふくらはぎが酷使されることが変わらないので残念ながらヒップアップしたスタイルにはならないでしょう。

ふくらはぎが太いのを気にしている方が、ふくらはぎを鍛えて細くするという考え方はリスクが高いかも知れませんね。

 

過剰に使い過ぎている部位は日頃からストレッチやリリースなどで筋肉のトーンを落とすようなアプローチを行うことがセルフケアとして重要だと思います。

並行して股関節を可動域がきちんと確保できている状態で臀筋群を活性化させるアプローチを行う必要がありますね。

 

バランスの良いスタイルになるには作業性肥大が起きないような日常動作がバランス良く行える身体の状態を作る必要があります。

 

逆にボディビルダーやフィジーカーの方は自分の弱点部位を克服するために作業性肥大を起こすという意識が必要かもしれませんね。

ボディビルダー時代のアーノルドシュワルツェネッガーが弱点であるカ―フ(ふくらはぎ)のサイズを増やすため脚のトレーニングではない日にもトレーニングメニューにカ―フのエクササイズを組み込んでいたのは有名な話です。

 

このように作業性肥大は意識的に起こしたい場合と意識的に避けたいケースが目的によって変わります。

 

 トレーナーとしてはお客様の身体の筋肉の部位別での発達具合や筋肉の左右差などを感じ取り目的に照らし合わせてトレーニングメニューに反映させたり、お客様の日常動作や姿勢で気を付けていただくことをアドバイスするというのはとても重要だと思います。

 

みなさんもご自身が日常でどこの部位に頼って動作しているのか、筋肉のサイズのバランス、左右差、筋肉の張りや硬さなどチェックしてみることが、セルフケアやトレーニングに非常に役立つと思うので是非やってみてくださいね。